認知面が低下している高齢の方は、馴染みのないGPS端末を自ら持ち歩くことは難しいです。
このページでは、認知面が低下している高齢の方に、GPS端末を持たせる方法をお伝えしていきます。
■GPS端末を持たせるためには
まず、外出時の服・靴・持ち歩く物を確認する
■在宅生活を支援してきた私の考え
認知面が低下している高齢の方に、GPS端末を持ち歩くように言っても、忘れてしまいます。
よって、外出時の服・靴・持ち歩く物を確認し、そこにGPS端末を入れておくことをおすすめします。
高齢者向けのGPS端末は数多く提供されており、このページでは、持ち歩く物ごとにおすすめのGPS端末を紹介していきます。
GPS端末の種類と持たせ方
ここでは、GPS端末の種類とそれぞれに適した持たせ方を紹介していきます。
まず、GPS端末には、以下のような種類があります。
- ストラップ・キーホルダー型
サイズが小さく、軽いため、様々な持たせ方が可能 - 電話型
ストラップ型よりサイズが大きく、重いため、持たせ方が限られる - 靴装着型
靴に装着できる
- スマートウォッチ型
腕時計のように手に装着できる
次に、GPS端末の種類ごとに、適した持たせ方とおすすめのGPS端末をお伝えします。
ストラップ・キーホルダー型
ストラップ・キーホルダー型のGPS端末は、サイズが小さく、重量も軽い点が大きな特徴です。
また、ストラップやチェーンなどをGPS端末に付けることができるので、かばんなど様々な持ち歩く物に付けることができます。
ストラップ・キーホルダー型のGPS端末は、以下のような持たせ方ができます。
■ストラップ型GPS端末の持たせ方
- 服のポケットの中に入れる
- 歩行器やシルバーカーの収納部分に入れる
- 首から下げるストラップに付ける
- 財布の中に入れる
- カラビナなどを使い、ベルトにつける
■ストラップ型GPS端末のおすすめ
みてねみまもりGPS
公式ホームページ:みてねみまもりGPS
電話型
電話型のGPS端末は、ストラップ・キーホルダー型に比べて、サイズが大きく、重量も重くなっています。
普段から、電話を持ち歩かず、荷物も持たない認知面が低下した高齢者には、持たせる難易度が高いかもしれません。
しかし、電話型GPSは緊急時にスタッフが駆けつけてくれるサービスがあるので、『道によく迷う』、『探しに行く家族がいない』などの場合は、利用を検討してみましょう。
電話型のGPS端末は、以下のような持たせ方ができます。
■電話型GPS端末の持たせ方
- かばんの中に入れる
- 歩行器やシルバーカーの収納部分に入れる
- 首から下げるストラップに付ける
■電話型GPS端末のおすすめ
【アルソック|まもるっく】
公式ホームページ:アルソック|まもるっく
資料請求はこちら:ALSOKのパンフレット申込はコチラ
靴装着型
靴装着型GPS端末は、靴に装着させて持たせることができます。
装着させる靴はサービスによって異なり、『専用の靴』、『今履いている靴』を使用する2つのタイプがあります。
■靴装着型GPS端末の持たせ方
- 専用の靴
靴の踵や甲の部分に埋め込んで持たせる - 今履いている靴
靴の甲の部分に専用のケースに入れて取り付ける
■靴装着型GPS端末のおすすめ
●MAMORI/TRE GPSレンタル
端末購入サイト:MAMORI 端末購入
レンタルサイト:TRE GPSレンタル
●iTUMO2(いつも2)
公式ホームページ:iTUMO(いつも)2
スマートウォッチ型
スマートウォッチ型GPS端末は、腕時計のように、手に装着させて持たせることができます。
様々な会社からスマートウォッチ型GPS端末は販売されていますが、『転倒を検出して自動的に緊急通報する』機能が付いている【Apple Watch Series 8】がおすすめです。
■スマートウォッチ型GPS端末の持たせ方
腕時計のように、手に装着させて持たせる
■スマートウォッチ型GPS端末のおすすめ
Apple Watch Series 8
公式ホームページ:Apple Watch Series
認知症【GPS端末|持たせ方】の実際
この項目では、認知面が低下した方でも可能な実際の【GPS端末の持たせ方】を解説していきます。
服のポケットの中に入れる
外出時に、持ち歩く物が無い場合、『服のポケットの中に入れる』方法を試してみて下さい。
サイズが小さく、重量も軽い『ストラップ・キーホルダー型GPS端末』であれば、そのままポケットに入れていても気付かないことも多いです。
しかし、ポケットに手を入れると簡単に気付かれてしまうので、ポケットの中にもう1つポケットを作り、その中にGPS端末入れます。
100均で買える『チェアソックス』と『スナップボタン』を準備し、以下のような方法で、簡単にできます。
■ポケットの中にポケットを作る
- チェアソックスにスナップボタンを付ける
- チェアソックスの底の部分を服のポケットに縫い付ける
- チェアソックスにGPS端末を入れる
- スナップボタンをしてポケットの中に入れる
靴に装着する
外出時に持ち歩く物が無い場合、『靴に装着する』方法もおすすめです。
『靴に装着する』ことが可能なGPS端末のサービスは、主に2種類あります。
■iTUMO2(いつも2)
- 『要介護2以上』、『認知面が低下している』などの条件が当てはまれば、介護保険でレンタル可能
- 『今履いている靴』の足の甲の部分に装着することが可能
- 専用ケースに付けて、足の甲の部分に結束バンドで取り付ける
- 違和感が無いように、飾りが付いた専用ケースも用意されている
- 公式ホームページ:iTUMO(いつも)2
■MAMORI
- GPS端末を購入して通信料を支払う『端末購入プラン』と『端末レンタルプラン』がある
- 『専用の靴』を購入する必要がある
- 専用の靴の踵部分に、装着する
- 端末購入サイト:MAMORI 端末購入
- レンタルサイト:TRE GPSレンタル
かばん・歩行器(シルバーカー)の収納部分に入れる
外出時に、『かばん』・『歩行器(シルバーカー)』を持ち歩く・利用する場合は、ストラップ・キーホルダー型、電話型がおすすめです。
かばんや歩行器(シルバーカー)の収納部分に、上記の種類のGPS端末を入れておけば、持たせることができます。
電話型は、GPS端末がある場所までスタッフが駆けつけるサービスがあり、『道に迷う回数が多い』、『探しに行く家族がいない』などの場合は、電話型を選ぶようにしましょう。
■かばん・歩行器(シルバーカー)
- 【ストラップ・キーホルダー型】、【電話型】がおすすめ
- 持ち歩くかばんや歩行器(シルバーカー)の収納部分にGPS端末を入れておく
- 【電話型】GPS端末は、緊急時にスタッフが駆けつけてくれるサービスがある
杖につける
杖は、バランスを保つために、とっさに動かせた方がいいので、軽くて扱いやすい方がいいと思います。
よって、杖にGPS端末を装着することは、あまり、おすすめしません。
どうしても、杖に装着したい場合は、【お散歩コール】という商品がおすすめです。
この商品は、徘徊感知器と杖に装着できるGPS端末がセットになっており、『要介護2以上の介護度で認知面が低下している』場合には、介護保険でレンタルできる可能性があります。
興味がある場合は、担当のケアマネジャーさんに相談してみましょう。
■杖
- GPS端末を杖に付けることはおすすめしない(扱いにくくなる危険性あり)
- 杖に装着する場合は【お散歩コール】という商品がおすすめ
- 【電話型】GPS端末は、緊急時にスタッフが駆けつけてくれるサービスがある
まとめ
認知面が低下している高齢者に、GPS端末の持たせるには、まず、外出時の服・靴・持ち歩く物を確認することが重要です。
その上で、どのGPS端末の種類にすれば、持たせることができるかを考えます。
また、認知面が低下している高齢者が使用する目的で、自治体が、GPS端末の助成や無料レンタルを行っている場合があります。
一度、お住まいの自治体で、GPS端末の助成や無料レンタルが無いかを検索することをおすすめします。
■まとめ
- 外出時の服・靴・持ち歩く物を確認することが重要
- その上で、どのGPS端末の種類にするかを検討する
- お住まいの自治体で、GPS端末の助成や無料レンタルが無いかを検索してみましょう